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玉置勉強『親父の愛人と暮らす僕』

関係性萌えの人間がそくで喰いつくタイプのタイトル。俺自身も関係性萌えの人間なので即購入して読んでみた。

率直に言うと期待通りではあったがそれ以上のものはなかった。

親父の愛人と暮らすことになるのはめんどくさい経緯があるようだが、それは現時点の情報では明かされてない。推測は立っているが、そこに踏み込むことがこの作品にとっておもしろいとはあんまり思えない。この手の作品の展開としては大まかに二つある。複雑な事情には踏み込まず二人の妙な関係性を軸として日常の話を展開していくパターンと、複雑な事情を情報を小出しに提示して二人の関係性に踏み込み人情噺を展開していくパターン。本作はタイプとしては後者。一巻の引きが「私とお父さんは実は…」であり、人情噺の匂いがむんむん。ここから先の展開はおおよそ読めるし、おそらくどんでん返しもないからそっちにはあんまり興味がわかない。二人の妙な関係性や距離感をたっぷり見せればそれでいいと思うが、そうできないのは玉置さんの力が足りてないからか、物語をみせるのが好きなタイプだからか。二人の同居の条件としてヒロインが提示した「性的な関係はなし」という条件がフックとして大分きいているので、人情噺になってしまうことが惜しい。ヒロインのほうがパーソナルスペースが狭く、無意識に女を出す場面が多々あり、それに戸惑う主人公というラブコメっぷりが俺の心をかなりくすぐっているのでそういう話をもっとやれと思うのだが、それをやってくれる様子がない。このヒロインの性質としては、相手に心を許しやすいことと際立って無防備であること。主人公を男として警戒してないためか、話しているとき突然顔を近づけてきたり、肩車を普通にさせたりとセクシャルなことを普通に主人公にさせる。そのときの主人公のモノローグがエロくてグッとくる。

後頭部に股間が…って単なる事実以上の感想が出ない!!ちなさん細いせいかゴツゴツ痛い〈P41より引用〉

 こういうのが好きな人は読んで損はないと思うよ。