アクトオブキリング

映画「アクト・オブ・キリング」|公式サイト 2014年4月 シアター・イメージフォーラム他 全国順次公開

1965年9月30日、この日インドネシアでクーデターが起きた。9月30日事件と呼ばれるその日50万人以上が虐殺された。その後、政権は転覆。政権を奪った者達の実行部隊であった虐殺者たちはインドネシアで英雄と呼ばれるようになった。英雄となった彼らは、虐殺者被害者たちへの取材・報道を禁じた。ゆえに、メディアが被害者を報道するのは難しい。ならばと発想を逆転させたのが、監督のジョシュアオッペンハイマー。被害者への取材が無理ならば、加害者たちに取材をすればいいと、虐殺で英雄になった彼らに取材をした。英雄と呼ばれる彼らは、虐殺をすでに正当化しきっている。だから虐殺の様子をインタビューしても「俺は共産主義者たちをこうやって殺してやった。」と誇らしげに語る。そんな彼らに対して「その虐殺を実際にあなたたちが演じてくれないか」と持ちかけて実現したのが、この映画だ。

本作は、虐殺者たちが当時の虐殺を再現する様子を映したコメディであり、ドキュメントである。

観に行く前には予備知識があったほうがいいので、公式サイトを読んでおくといい。